超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

花束

 手品師が舞台上でシルクハットから取り出した、ささやかな白い花の花束が、彼の母親の墓の傍に生えていたものであることを、私だけが知っている