超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 電車で、私の目の前の席に座り、文庫本を持ったまま眠っているお姉さんの、その文庫本のページとページの間からはみ出ている栞が、どう見てもへその緒だった。