家の裏の小川で、叔母さんが苺を洗っている。
叔母さんの四本の腕が、叔母さんのお気に入りのグリーンのセーターとともに、小刻みに動いている。
叔母さんは三本の腕を使って苺を洗い、残りの一本でほつれた髪をかきあげる。
叔母さんの綺麗な顔は、僕の掌に収まってしまうほど小さくて柔らかい。
*
夜の台所で、叔母さんが泣いている。
叔母さんの四つの肩が、叔母さんのお気に入りの黄色いTシャツの下で、小刻みに震えている。
叔母さんが昼間洗った苺がガラスの皿に盛られて、叔母さんの前でつやつやに輝いている。
叔母さんは一本の腕で涙を拭い、一本の腕で苺をつまんで、まるでいけないことをしているみたいに、ゆっくりゆっくりそれを口に運ぶ。
残りの二本の腕は叔母さんの腿の上で、石のように強張ってじっと動かない。
僕は何も知らないふりをして、廊下から叔母さんにおやすみなさいと声をかけ、夢の中で叔母さんにいやらしいことをする。