超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

サイレン

 授業中、窓の外から救急車のサイレンの音が聞こえてきた瞬間、担任の先生が、黒板を書く手を突然止め、「おかあさんかな?」とつぶやいて教室を出ていき、そのまま二度と戻ってこなかった。