超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

ピルル

 ピルル、ピルル……。満員電車の中、誰かの電話が鳴っている。迷惑だなぁ、と思いながら音のする方に目をやると、一人のおじいさんが小鳥を握り潰していた。そしてやがて音が止まる。