超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

めがけて

 酒を呑んだ帰り、歩いていたらしょんべんがしたくなった。適当な場所を探していると、道端に小さな段ボール箱が置かれていた。あそこでしよう。箱を覗き込むと、赤ん坊が入っていた。捨て子らしい。赤ん坊めがけてしょんべんをした。何の反応もなかった。ああ、死んでるんだ。ふうん。