超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

十七分

 何度蹴っても私の足に吸いつくように転がって戻ってくる誰かの目玉を、蹴っている、戻ってくる、蹴っている、戻ってくる。ころころころころ、午後の私鉄の陽の当たる席で。次の駅まで十七分。