超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

心臓

 十字路の真ん中に心臓が落ちていたので、つま先で軽く蹴ると、トクン、と一度だけ鼓動して、その直後、「ウゴォォォォォ」と何かの声が辺りに響いた。目覚めさせてしまったのか、とどめをさしてしまったのか。