超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 実家が火事になったと妹から電話があり、急いで駆け付けると、無傷の実家の前に妹がぼーっと立っていて、「大丈夫?」と問いかけた瞬間、妹は「お姉ちゃんの勝ち」とつぶやいて、立ったまま足元から灰になっていった。