超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

花火

 夏の夜、身重の妻と近所を散歩していたら、墓地の前を通りかかった時、妻が「あ、花火」と言うので空を見上げると、「違う違う」妻が指さす方を見ると、明らかに子どもの物と思われる小さな墓の前に、花火セットが供えられていた。