超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

好きな子

 夕飯時何気なく、小学生の息子に「好きな子とかいないの?」と訊いたところ、息子は「んー、いるけどもうすぐ死んじゃうかもー」と答えた。「え?」私が固まっていると、その会話を傍で聞いていた私の母が、「じゃあ早く、他の子を好きになれるといいね」と微笑んで言った。