超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

編隊

 雨がぱらぱらっと降ってきたと思ったら、酸っぱい。それはレモン汁だった。空を見上げると、唐揚げが五つ、V字の編隊を組んで西の空へ逃げていくところだった。