超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

子犬と犬

 道ばたに捨てられた子犬を見つけ思わず立ち止まって撫でていたら、ふいに熱い視線を感じたので、そっとそちらに目をやると、白衣を着た数匹の犬たちが物陰からじっとこちらを見つめていた。