超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 ある日気がつくと、足の裏に小さな翼が生えていた。靴下を脱いで逆立ちをして、足の裏に、んっ、と力を込めると、羽ばたいてそのまま少し浮くことができるようになった。頭に血がのぼるから基本的にあんまりやらないけど、たまに、世の中の見方がよくわからなくなった時なんかにしばらく逆さで飛んでいると、何だか気分がスッキリする。気のせいかもしれない。