超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2021-04-20から1日間の記事一覧

場所

校庭の隅に、いつでも虫の死骸が落ちている場所がある。たまに猫やカラスも死んでいる。先生たちは目を伏せて「ただの偶然だよ」と言う。イタズラでそこを掘ってみた後、「何かの骨が埋まってたぜ」と得意げに話していた友だちは、まだ入院中だ。

確認

夜中、何かが枕元で動いている気配がするので、そっと目を開けてみると、窓際に吊していたはずのてるてるぼうずが、私のスマホで明日の天気を確認していた。