超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

いいこと

 草原をジープに乗って走っていたら、シマウマの自販機の前で、ライオンがしょぼくれていた。どうやら金が足りないらしかった。ライフルをしまい、小銭を撒いてやった。ライオンはぺこぺこ頭を下げ、小銭をかき集めていた。いいことをしたので、夕日が美しく見えた。