超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

慣れ

 このマンションで飛び降り自殺が多発することにはもはや慣れてしまったが、警察や救急が到着するまでの間、自殺者の遺書を読んでゲラゲラ笑っている、あの黒い子どもの笑い声だけはいつまで経っても慣れない。