超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

運転手

 行き先の湖の名を告げてタクシーの座席にもたれると、運転手が陽気な声で「お客さんも自殺ですかぁ?」と尋ねてくる。顔を見ると、運転手には白目がなかった。「見ててもいいですかぁ?」