超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

金魚

 金魚すくいでようやく捕った、丸々と肥えた金魚を私に手渡す瞬間、屋台の親爺が「どうかご無事で」とささやいたが、それが私に向けられたものなのか金魚に向けられたものなのかわからない。