金魚すくいでようやく捕った、丸々と肥えた金魚を私に手渡す瞬間、屋台の親爺が「どうかご無事で」とささやいたが、それが私に向けられたものなのか金魚に向けられたものなのかわからない。
「これね、全部、死神のサイン」、そう言ってにこにこ笑いながら、死ねない婆さんは色紙の束を取り出した。
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