地球が入っていた段ボール箱の四隅で文明が誕生していた。
天丼を旨そうに食う客の背中にびっしりと、カツ丼の幽霊が張り付いていた。
窓辺に干したシャツが、風もないのに激しくはためいていて、それを見ているうちに、ああ、あれは見えない何かがシャツを着ようとしているのだ、とふと気づく。
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