その木は伐られた後も、影だけが地面に残って成長し続けている
午後の私鉄に、頭の上に焦げた木の球を載せた老人が乗っていて、どんなに電車が揺れてもその木の球は頭から落ちる気配がなく、むしろそれを落とそうとしているかのように、電車はいつもより激しく揺れている
蟻たちの戦争が終わって、私は泣きながら、庭にそっと砂糖を撒いた
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