入学式の校長先生の話にも、担任の先生の話にも話題にのぼらなかったし、周りのみんなも気にしていないみたいだから、もしかしたら、校庭のど真ん中に建っているあの煤けた鳥居が見えているのは、ぼくだけなのかもしれない。
酔っぱらった勢いで田んぼの案山子を一体蹴り倒した翌日、その田んぼの前を通りかかると、昨夜蹴り倒した案山子がいなくなっていて、その他の案山子が全部喪服を着ていた。
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