夕飯を食べた後くらいからどうも頭が熱っぽい。
おまけに靄がかかっているかのように視界が濁っている。
救急車を呼び、外へ出る支度をしている間、あまりにつらくて思わず頭をかきむしると、突然、額から上がぽろっと外れ、いい匂いのお湯とともに、裸の女が転がり出てきた。
床に放り出された女は慌ててバスタオルを身にまとい、呆然とする私を怒鳴りつけて走り去っていった。
救急車のサイレンが近づいてくる。
とりあえず、脳味噌が茹で上がっていないかどうか確かめてもらおう。
主婦感覚(「崩れない」改訂)
私の右手に指が一本多い理由を母に尋ねたら、「ポイントが貯まってたから」という答えが返ってきた。
会ったとたんに一目ぼれ
別の家にします。
妻が力んだ瞬間に分娩室の床に落ちたメモには、たった一言そう書かれていた。