超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

薔薇

 私がバイトしている花屋に、品のいいお婆さんが入ってきて、店内の匂いを嗅ぎ、「薔薇が殺し合ってますね」と言うので、薔薇を見ると確かに殺し合っていて、お婆さんは「生き残ったのをいただくわ」と笑った。