超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2023-11-07から1日間の記事一覧

夕日が私の影を伸ばし始めると、美食家の紳士は地面に向かってナイフとフォークを構えた。

銃弾

定食屋で食っていた味噌汁の中から銃弾が出てきて、店員に新しいのを持ってきてもらった直後、厨房から銃声が聞こえる。

暗闇

まとわりついてくる暗闇を必死に振り払っているうちに、宇宙飛行士は、自分が巨大な靴下の中にいることに気づく。

たくさんの鼻を積んだ船が、花の国へ向かう途中で沈み、無数の泡が海面に溢れてくる。

注意

夜道、街灯の下の<詩人に注意>の看板の周りに、鉛筆の削りカスが大量に落ちている。