宇宙の果てで一人、地球を包んでいた梱包材をぷちぷち潰しながら、恐ろしい孤独に耐えている。
俺が運転するタクシーに乗ってきた客が、自分の手の指をへし折り始め、「全部折れた場所で停めてください」と言う。
独房の中に、空想の畑を持っていた死刑囚が、そこで採れた空想の大根を抱えて、死刑台を登っていく。
車椅子の少年は猫じゃらしを懐に忍ばせ、夜更け、そっと病院を抜け出した。
路上でポケットティッシュを配る女の子の足元に、血で染まった丸めたティッシュが転がっている。
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