僕が買い物籠に入れた骸骨のパーツを一つ一つバーコードリーダーで読み取っていた女性店員が、全部読み取った後で突然「左手の薬指はよろしいんですか?」と尋ねてきたので、僕は「いいんです……」と言ったきりうつむいてしまった。
病室で鏡を見ていた祖母が、そこに映る自分の顔を指さして、「この人、テレビで見たことがある」と呟いている。
彼女に膝枕をしてもらっている時、鳥が歌い、風が踊り、色とりどりの花々が咲き乱れる、楽園のような場所が、彼女の鼻の穴の中に広がっていることに気づく。
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