人魚から貰った貝のイヤリングを駅のゴミ箱に捨てたぼくを乗せた電車は海から遠ざかっていく
誰も何も言わない分娩室の中に、焼き林檎のにおいが立ち込めている
妊婦の双子が、公園のシーソーの両端に跨った瞬間、シーソーが水平にぴたりと止まり、彼女らは照れ笑いを浮かべ、別々の方向へ立ち去っていった
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。