寒い冬のある日、空から突き出した巨大な手が、火葬場に掌をかざして、暖をとっていた。
蓋にマジックで「中指」と書かれた空のタッパーウェアが、ゴミ捨て場にぽつんと置かれている。
しくしく泣きながら神社の石段を下りてくる女の子のスカートの中から、おみくじが次々と落ちてきて、拾い上げてみると、それらが全部「大吉」。
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