超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2022-08-31から1日間の記事一覧

最期の言葉

九百九十九歳で亡くなった祖母の最期の言葉は、「お金が欲しかった」だった。

公園の木の女の首吊り死体を取り囲む幼稚園児たち。付き添いの先生が言う。「何か訊いてみたいことは?」幼稚園児たちが言う。「付き合ってた人はいますかー?」死体が、微かに揺れた。