超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2021-09-11から1日間の記事一覧

あーあ

ぼくのお母さんは時々、心臓を描いた絵をぼくに破らせて、「あーあ、今ので誰か死んじゃった」と笑うが、笑った後、一人胸をおさえて泣く。

私の母は旅行等に行く時、どんなに荷物が多くても、鞄に赤ん坊一人が入るスペースだけは必ず空けている。