「強」のボタンを押したら強い風を吹かせ始めた扇風機を、孤独な老婆が、「いい子だね~!」と言いながら撫で回している。
あの日の理科の授業で作った伴侶と今も一緒にいる人は俺だけだと、同窓会で知った。
今日も夕方の時間が近づいてきたので、夕日が河原の道をぼよんぼよんと跳ねながら、地平線へ急いでいる。
寂しくなるのでここに赤ん坊を捨てないでください。
雲の密売人たちが夜のアジトで、互いの背中の翼をマッサージし合っている。
母の顔を見てやってください、と、葬儀の参列者に、虫眼鏡を配る。
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