超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 小学生だった頃、ある日近所の公園に行くと、公園の木々一本一本にケーブルでマウスが繋がれているのを見つけ、適当にクリックしまくっていたら、夏でもないのにそこら中から蝉の声がじゅわじゅわ響き始め、どこからかすっ飛んできた公園管理人らしき爺さんに滅茶苦茶叱られたことがある。今でも、夏、並木道を歩いている時に突然蝉が鳴き出したりすると、俺のせいなんじゃないか、と思って一瞬びくっとする。