超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2024-03-16から1日間の記事一覧

処刑が行われたばかりの処刑場はなぜか涼しいので、夏に処刑が行われると、僕たち子どもは喜んだものだった。

中年のスーツの男が、快晴の青空の下、公衆電話で誰かに「こっちも雨が降ってるよ」と言っている。

火葬場に組まれたクイズ番組のセットの中で、解答者たちがボタンに手をかけながら、煙突から煙が出るのをじっと待っている。