超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

妥協

 結局、私は鼻だけもらうことになった。
 本当は目が欲しかったけど、仕方ない。
 どこに置いとこうかな、鼻。
 変なにおいのするところに置いたりしたら、タカハシ君から苦情が出たりして、口を持っていった子に文句言われるかもしれない。タカハシ君、そんなことで文句言う人じゃないとは思うけど。
 ……ライバルが多いとこういうことになるのか。