超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

月と夜空(改訂)

 夜の屋台でかけ蕎麦を手繰っていたら、つゆに満月が映っているのに気が付いた。
 月見そばか、と心の中で冗談を言いながらつゆをすすると、月が前歯にこつりとぶつかった。
 思ったより腹の足しにはなったが、夜空は真っ暗になってしまった。