超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2014-01-24から1日間の記事一覧

青空と空白

青空をさらって、身代金を要求したが、いつまで待っても誰も迎えに来ない。 はじめ気丈にふるまっていた青空も、三日が過ぎる頃には、うつむいて、鼻をすすり、眼差しは放心していた。肩を抱いて慰めてやりたかったが、肩がどこにあるのかわからない。 五日…