超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 兎を抱えた老女がエレベーターに乗ってきて、「月、にお願いします」とエレベーターガールに告げると、エレベーターガールはお辞儀して月行きのボタンを押し、扉が閉まり、そうして長い長い夜が始まった。