超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

練習

 初夏。姉が庭に出て、陽の光を浴びながらぼーっと突っ立っていた。「何してんの?」「練習」「何の?」「んー……」そんなことが数回あった後のある夏の日、いつも姉が立っていた場所に姉はおらず、一本の向日葵が咲いている。