超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 夕方、近所を散歩していると、郵便ポストの傍らに、おでこに切手を貼ったおじさんが一人、突っ立っていた。背広の背中に、「海」と書いてある。宛先だろう。コンビニで何となくビールを買って、もう一度ポストの前を通りかかると、おじさんはもういなくなっていた。無事届くといいが。おじさんのいた場所にビールを置いて帰った。お供えみたいなものだ。