そのホームレスは古新聞を拾うたび、交番にペンを借りに行く。これから何度も読み返すその新聞の、悲しいことが書かれている部分を塗り潰すのだ。
背中が痒いので妻に掻いてもらっている時、妻が先日死んだことを思い出す。「どうしたの?」「何でもない」
結局太陽は地球の葬式に来なかった。
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