超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2022-03-16から1日間の記事一覧

朝早くに、神社の鈴を誰かが鳴らしていたので、見ると、猿だった。裏山から来たのだろう。猿は私が社務所の窓を開ける音に驚いて逃げていった。後で賽銭箱を見たら、木の実が数個、入れられていた。

ビル

向かいのビルの屋上からドラムロールが聞こえてくるので、もうすぐ誰か飛び込むらしい。

クリーニング

何度クリーニングし直して渡しても、その中年女性は、「臭い」と言って同じ喪服を店に持ってくる。