夜空を見上げる。夜空に注射器が、一、二……三本刺さっている。明日の夜には、星が三つ増えていることだろう。どうせすぐに消えてしまうのだろうけど。
「そろそろ朝です……」鶏小屋を覗いてそう声をかけると、暗がりで座禅を組んで目をつぶっていた一羽の鶏が、「コッコ……」とつぶやき、ゆっくり立ち上がった。
瀕死の患者の心電図に、コンティニュー画面が表示された。まだいける、早く、早く、百円、百円。
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