つつがなく儀式が終わり、夜空を見上げると、びっしりと蛭にたかられた満月が、見る見るうちにやせ細っていく。
手渡された処方箋に「針 千本」と書かれているのを見て思わずはっと顔を上げると、その老婦人は「約束を、破ってしまった、ものですから」と、少しはにかんでつぶやいた。
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