超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

せめて

 もう誰もいないはずの時間、夜の闇に包まれた、理科室の扉の向こうから、フォークとナイフが皿に当たる音が聞こえてくる。ああ、せめて調理実習室に忘れ物をするんだった。