2018-12-03 蛸、あじはしらない クミコからきいた話 まいにち、ゆうぐれどきに、みせのまどのまえをとおるおんなのこが、てをふっていたあいては、おれではなく、いけすのなかの蛸だった。蛸のやろう、さいきん、ゆうぐれどきにやたらあかいから、よくしらべたら、そういうことだった。あるよる、蛸のにぎりをちゅうもんしたきゃくがいたので、れいの蛸をひきずりだして、さばいて、くわせた。あじはしらないが、きっとうまかったんだろう。つぎのひから、おんなのこはみせのまえをとおらない。