超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

三番線

 ゴシック体の列車が、三番線に滑り込んできた。これに乗れば約束の時間までかなり余裕で目的地に着くことができるが、何しろゴシック体の列車はシートがかたくてお尻が痛くなるからなぁ。一本遅らせて、この後の明朝体の列車を待とう。明朝体明朝体で、網棚の強度に少し不安があるけれど。