超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

 半ば無理矢理参加させてもらうことになった初めての合コンに備え、柄にもなく眉毛を抜いていた時、とりわけ太い一本を抜いた瞬間、

 ふしゅぅ、

 と空気の抜ける音がして、俺は萎んで床に落ちていた。

 俺がうかつだったのか、こんなところに栓を作る方がうかつだったのかわからないが、こういうことは事前に言っておいてほしかった。
 俺みたいな顔の奴だって、おしゃれしたくなることはある。あるんだよ。