超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

行方

 校庭の隅にある木の近くで遊んでいた子が、また一人行方不明になった。
 先生やお父さんやお母さんは監視カメラがどうとか、パトロールがどうとか大騒ぎしてる。
 そろそろ誰か、あれは木じゃなくて「喉」なんですよ、って教えてあげた方がいいんじゃないかな。